結婚の専門家による「婚活コラム ココカラ」~結婚って何だろう?~

第25回 婚活卒業を目指して

皆さん、新しい1年の始まりに、『ご縁』をしっかりご祈願したことと思います。

昨年はコロナ禍で生活や環境が変化し、価値観も人によって大きな違いが見えたと思います。
『コロナ観』という新しい言葉が生まれ、コロナ禍での行動や価値観を婚活でも重視する傾向があります。

例えば、80代の祖父母と同居している女性は、コロナ禍での婚活では、大人数が集まるイベントは避けて、感染対策をしっかりしている会場でのイベントや、オンラインを活用した婚活を選んで参加しています。同じ意識の方が参加しているという安心感があるのです。

反面、感染に過度な心配をしない人は、コロナ禍でも活発に婚活をしていますので、毎週開催している街コンの中には、数ヶ月先まで満席のイベントもあるようです。

ただ、意識の違いというものは家庭や職場の環境によっても違いますので、大事なことはお互いを知り理解し合う努力をすることです。
相手に多くの条件を求めたり、自分の好きなタイプや理想の人以外は受け入れないということでは、婚活している意味がありません。自分の意識や価値観を少し変えてみることも必要ではないでしょうか。

昨年コロナ禍でも結婚をしたカップルは、「婚活を早く卒業したいという思いから、少ない出会いを大切にしました」と話していました。
色んな人と出会っても、「なんかピンとこない」とか「いい人だとは思うけど、この人でなくてもよいのかな」と、今まではただ出会いを繰り返していただけだったことに気が付き、もう婚活を終わりにしたいと思ったそうです。

そこで、自分がどんな結婚をしたいのかを考えて、相手に興味を持って知ろうとする努力をしたと言います。すると、出会いから数ヶ月で結婚が決まったそうです。自分の意識を変えただけでも、婚活は随分と違ったそうですよ。

年の初めに皆さんも、『婚活卒業!』と言う意思を持ってくださいね。

ところで、政府が少子化対策として、婚活に『AI』を導入する際の費用の一部を支援する方針を発表しました。
これで皆さんが婚活卒業できると良いと思いますが、「いよいよ人工知能に頼らないと結婚出来ないのか」と寂しい思いもあります。ただ、AIはどんな相手を選ぶのかは興味がありますね。特に自分の好きなタイプや理想に拘っている人には経験してほしいと思います。

AIによって、外見よりも内面を重視するようになり、婚活も新しいスタイルに変わっていくのかも知れませんね。それでも、AIに頼る前に結婚相手は自分の意思で決めたいと思いませんか。

その為にも、婚活は早く終わりにしようという気持ちになって、ひとつの出会いを大切にしてほしいと思います。