結婚の専門家による「婚活コラム ココカラ」~結婚って何だろう?~

第34回 恋愛と結婚の違い

このところ、再婚のご相談が増えているのですが、結婚して1年足らずで離婚してしまったという30代男性の話を聞いて、少し驚いてしまいました。

驚いたのは、1年で離婚したことではなく、「婚活」をして結婚したということです。

男性は、『婚活をして趣味や話が合う人と出会い、交際した先に結婚がある』と思っていたといいます。これはきっと、婚活をしている皆さんと同じ意識なのではないかと思います。

離婚の原因はなんだったのでしょうか?

男性は婚活を始めて2年、なかなか交際まで進む事はありませんでしたが、奥さんとは、最初から話が合い、向こうからも積極的に連絡があったので、とてもスムーズに交際に進展しました。そして、一緒に過ごすのは楽しかったので、次第に結婚を考える様になり、交際8カ月で結婚しました。

しかし、結婚生活が始まるとことごとく意見に相違が生じました。

男性は、結婚前と同じ様に生活していたつもりですが、奥さんからは「なんで〇〇するの?」「なんで△△してくれないの?」と言われることがありました。それに対して男性は、自分の意見を言うよりも、奥さんが気持ちよく暮らせる方が良いと思い、何も言いませんでした。

それが結果的に、二人の会話を無くすことになり、一緒に暮らしていても徐々に顔を合わせる時間が少なくなりました。

結婚して半年、奥さんから「あなたと結婚したら楽しいと思っていたのに、想像していた結婚では無かった」と離婚の申し出がありました。

双方の親の介入により、一旦別居して冷却期間を置くことになりましたが、別居してみると「夫婦仲を修復したい」と思うより、「奥さんと生活を共にすることは難しい」という思いが強くなり、結局、夫婦で話し合うこともなく離婚したそうです。

男性が離婚して分かったのは、「婚活をするなら『どんな結婚生活にしたいのか』を考える事が大事」ということでした。交際中に二人で結婚生活の話をして、そこが合う人と結婚できたら、きっと幸せな結婚になるのではないかと感じたそうです。

結婚生活に必要なのは、趣味や話が合うことよりも、どんなことでも話し合えることかもしれません。

また、交際5年で別れたという30代女性からの相談は、恋愛と結婚の違いについてでした。

交際していた男性は、話が面白くていつも楽しませてくれる、かけがえのない人で、交際5年目、自然と結婚の話をする様になったといいます。しかし、「結婚」となると、男性側が抱えている問題があり、悩んだ結果、別れを決断したそうです。

今思うと交際していることを家族に言えなかったのも、どこかで彼との結婚は難しいと思っていたせいかもしれないと、恋愛と結婚の違いを感じたそうです。女性は、家族や周囲の人から祝福される結婚をしたいと、気持ちを新たに、婚活を始めました。

 

人を好きになるのは無条件です。
しかし、結婚となると無条件という訳にはいかないかもしれません。

出会った人と、結婚生活の話をして、「どんな結婚をしたいのか」を見据えた「婚活」をしてみてください。