結婚の専門家による「婚活コラム ココカラ」~結婚って何だろう?~

第35回 婚活支援も変化が必要

時代の変化により、結婚に対する考え方は変わってきました。

『結婚するかしないかは、本人に任せる』という時代になってからは、男女の出会いが少なくなった様に思います。さらに、新型コロナウイルス感染症の流行の前と後では、婚活者の意識にも変化が生じていると感じます。

以前は「結婚」のために会話力アップや、自分磨きの努力をするなど、高い意識をもって、婚活イベントに参加をする方も多くいました。
しかし、コロナ禍で婚活イベントの多くが中止になり、昨年からまた再開されるようになると、イベントには婚活の『初心者』が多く参加する様になりました。

それはとても嬉しい事なのですが、『とりあえず出会いの場に参加してみよう』という意識からか、異性との会話が出来ない人が目立ち、『婚活』そのものを知らない人も多くいらっしゃいました。

異性との出会いの場ですので、『どんな服装が良いのか』『どんな話をしようか』と、事前に考えるものですが男女ともに受け身体質で、自分から努力しようという方が少ないように感じられます。
そんな中で、婚活の難しさを話したら、婚活をやめてしまうのではないかと心配にもなります。

このように、婚活者の結婚に対する意識がその年によって変わることで、婚活者をサポートしている方も、『どんな出会いの場を提供したら良いのか?』『婚活者に対してどんなサポートをしたら効果的なのだろうか?』と悩む事もあると思います。

婚活者をサポートするにあたって一番大事なことは、「婚活者の『思考』を知ること」です。
婚活者の変化にあわせて、支援やサポートも変化していく必要があると思います。

婚活イベントと言えば、面白い企画や、時にはセミナーも取り入れて、1対1で話す時間があるものが一般的ですが、例えば、今後の婚活イベントは、コミュニケーションが苦手な人でも参加出来る様な体験型や、趣味が同じ人の集まりなどは良いのではないでしょうか。

大勢の人が集まるイベントでは、楽しく会話が出来る人に人気が集中してしまい、話す時間が長いと会話が苦手な人は印象に残りにくいことがありますが、映画や絵画など、一緒に共有したことについて話をする体験型のものであれば、「感覚が合うかどうか」が分かりますので、普通の会話から相手を知るよりは楽なのではないか思います。

会話力を身に付けるセミナーなどでスキルアップをしたうえで、婚活をしている方だけでなく、イベントに参加をしてみて『良い出会いがあれば結婚も考える』という気持ちで婚活している方もいるのです。

婚活者に考えて欲しい事は『結婚』です。

結婚が当たり前ではない時代。結婚しない方も多くなったことで、結婚とは何なのかを知らない方も多いのです。
婚活者をサポートしている方は、『結婚』について話してみたら良いと思います。

結婚は、我慢する事でも耐える事でもなく、苦労する位だったら生涯独身の選択肢もある、という時代です。
婚活者に『どんな人と結婚したい?』と聞くのではなく、『どんな結婚生活を送りたいのか』を聞いてみてください。

自分の結婚生活を想像する事で、どんな相手が良いのかが分かってくると思います。
どんな結婚が幸せなのかは、人それぞれの価値観がありますので、その人に合ったアドバイスをしてみてください。

今年度も婚活イベントが色々と開催されますので、婚活支援者の皆さんも婚活者にあわせて意識を変えながら、サポートを頑張ってください。