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photo左：市役所第一庁舎前「雲のロンド −マチス讃歌−」
photo右：長野市芸術館南側「まわる曲線のリング」

長野市野外彫刻とは、昭和48年に長野市が「彫刻の持つ芸術性と社会機能を活かした新しい都市空間作り」を目的に設定した「長野市野外彫刻賞」の受賞作品のこと。現在では市内149か所に展示されていて、まるで長野市全体が一つのアートミュージアムのようです！
長野市が公開している「野外彫刻ながのミュージアムガイドマップ」を持って彫刻を見れば、その場で作品情報を確認することができるのでおすすめです。

市内の人気スポットである茶臼山動植物園周辺には3つの作品が展示されています。
美しい自然の中でアートに触れ、ついでにかわいい動物たちとも会えちゃう贅沢なデートコース、茶臼山動植物園野外彫刻巡りに出発です！

1つ目の作品は、茶臼山自然植物園内にある作品『風よ』。
「冒険の森」と書かれた展望台と長い滑り台の近くに設置されています。

作家の井上玲子さんは、物の形に捉われず心の内に響く物を形にする方で、この作品も流動的でリズミカルな、見る人によって様々な思いを抱く作品になっています。

風の中で遊ぶ二羽の鳥のようにも、リボンが風で舞っているようにも見えるこの作品。
「何に見える？」とふたりで一緒に想像するのも楽しそう。作品をとおして見つけたものは、お互いのいい刺激になるかもしれません。

作品名：「風よ」
展示場所：茶臼山自然植物園
作品情報：井上 玲子／作（昭和55年設置）アルミニウム・石

2つ目の作品『柱にもたれてアルトを吹けば…』は、茶臼山動物園内のピクニック広場にあります。

男性が裸でアルトを吹く姿を形にした作品。作者曰く「異様に映るようでいて日常ありそうなことを形にしてみたかった」そうです。また、タイトルの「…」には、見た人に色々と想像してほしいという思いがこめられているとのこと。

インパクトはもちろんのこと、男性の力強さ、アルトサックスの繊細な造形、あえて粗が目立ちやすい黒塗り作品に挑戦した点など、随所に作者の技術の高さがうかがえる見ごたえのある作品です。

作品名：「柱にもたれてアルトを吹けば…」
展示場所：茶臼山動物園ピクニック広場
作品情報：黒川 晃彦／作（昭和58年設置）ブロンズ

3つ目の作品、『紙の塔』は茶臼山動物園南口売店付近の階段にあります。

原型を紙で作り、石膏の型を作ってブロンズ化した作品で、「柔らかな紙がある日突然金属になることで長い命を持つようになる」という発想の転換から生み出されたものだそうです。金属なのにくしゃくしゃとした見た目で、ついつい触ってみたくなる不思議な作品です。

この作品の近くにはトラやライオンの檻があり、ふたりで記念撮影するのにもおすすめの場所！大きくて迫力のある作品なので、写真映えしそうなスポットです。

作品名：「紙の塔」
展示場所：茶臼山動物園
作品情報：山縣 壽夫／作（昭和59年設置）ブロンズ

photo：市役所第二庁舎前「明日へ」

一部の野外彫刻の横には、「ピコッとリンク」というスマホで読み取れる二次元コードが設置されています。このピコッとリンクを読み取ると、その作品の詳しい情報をチェックできます。

ピコッとリンクは順次設置数を増やしていますので、見かけたらぜひ読み取ってみてください！
2022年9月には、今回紹介した井上 玲子／作『風よ』を含めた6作品にピコッとリンクが設置される予定です。

＜設置予定作品＞

• 茶臼山自然植物園：風よ
• 城山公園：オルメカの微笑
• 城山公園：若い女
• 城山公園：あるポーズ
• 城山公園：半円柱Ⅱ
• 長野市役所第一庁舎前：雲のロンド

長野市文化芸術課のインスタグラムでは、長野市野外彫刻めぐりの写真を掲載しています！

野外彫刻めぐりは、彫刻に詳しい専門の講師とともに長野市内の野外彫刻を巡るイベントです。講師によるガイドブックに載っていない彫刻家の意図や作品の見どころが聞ける貴重な機会です。

1日中のんびりとアートに触れ合い、より深い知識を得られるので、アート好きのふたりにはピッタリのイベント！ぜひ参加してみてはいかがでしょうか。